前回は、ナスダック(NASDAQ)を対象とした投資信託をご紹介しましたが、今回はFANGです。FANGというのはフェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグルで、アメリカの産業をけん引する代表的なIT産業ですね。このうち、グーグル、フェイスブック、アマゾンの3社はGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)ともかぶっています。
NYSE FANG+インデックス
最近、最強指数と言われているのが「NYSE FANG+インデックス」です。S&P500よりもナスダック(NASDAQ)100よりもさらにハイリターンとなっていて、過去の実績としては、2014年9月19日から2020年9月30日までの年間トータルリターンでいうと、以下のとおり異常に高いリターンになっています。
S&P500: 11.13%
ナスダック100: 19.84%
NYSE FANG+: 32.56%
なぜこんなにすごいリターンが出ているかというと、組み込まれている銘柄がFANGを中心にした10銘柄なのですが、アメリカのIT産業をけん引する次世代テクノロジーを持ち、かつ、高い知名度を持った米国上場企業から構成されています。
フェイスブック
アマゾン
ネットフリック
グーグル
ツイッター
アップル
エヌビディア
テスラ
アリババ
バイドゥ
アリババとバイドゥは中国企業ですが、アメリカでも上場しています。バイドゥとアリババにテンセントを加えてBATと呼ばれたり、最近ではファーウェイを加えてBATHと呼ばれたりしていますね。
NYSE FANG+インデックスのリスクは?
過去、大きく飛躍したFANG+はコロナ禍でも業績を伸ばしており、非常にハイパフォーマンスですが、その分ボラディリティも高いです。
リスク要因としては、GAFAに対しては、米国政府が会社分割する検討案を出していることです。マイクロソフトのように独禁法違反をした訳ではありませんが、現世代のテクノロジー企業を解体して圧力を弱めることで、次世代のテクノロジーのイノベーションを活性化させ、業界の競争力を促すのが目的のようです。
この検討案の結果次第ではGAFAの株価に影響を及ぼす可能性があります。
別のリスク要因としては米中貿易戦争です。米中貿易戦争により、FANG(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)やGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)によるアメリカ側と、BATH(バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイ)による中国側によるテクノロジーの覇権争いが起こりつつあり、世界は米・中の2つに分断されていくと言われています。
この貿易戦争の結果によっては少なくともどちらかの企業が弱体化する可能性があります。NYSE FANG+インデックスがバイドゥ、アリババを含んでいるのはリスク分散の意図もあるのかもしれません。
NYSE FANG+インデックスを投資対象とした投資信託
リスクはあるにせよ、大きなリターンは魅力です。それにアメリカが弱体化する未来というのは少なくとも私にはイメージできませんし、万一弱体化する場合は、S&P500よりもナスダック(NASDAQ)100も同じように値を下げるはずです。
NYSE FANG+に投資する投資信託には以下があります。
iFreeNEXT FANG+インデックス
・楽天積立設定件数ランキング 29位
・SBI証券積立設定件数(月間) 25位
・マネックス証券月間売れ筋 29位
・信託報酬 0.7755%
・純資産 123.16 億円
・リターン(年率) 80.29
通常のインデックス投信でリターン(年率)80%は恐るべきですね。ナスダック(NASDAQ)100に2倍のレバレッジを掛けた「iFreeレバレッジ NASDAQ100」といい勝負です。
iFreeレバレッジ FANG+
・楽天積立設定件数ランキング 51位
・SBI証券積立設定件数(月間) –
・マネックス証券月間売れ筋 58位
・信託報酬 1.275%
・純資産 45.17億円
・リターン(年率)
こちらは、今年の8月19日に設定開始された投資信託です。NYSE FANG+に2倍のレバレッジが掛かっています。化け物ですな・・・・
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