『ダウの犬手法』を用いたTOPIX core30日本株投資について考えてみた

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米国株のインカム・ゲイン狙いとなると、『ダウの犬銘柄』が有名でオーソドックスな投資手法ですが、『ダウの犬手法』を用いて日本株に投資する方法もあります。米国株では「ダウ工業株30種平均」を用いますが、日本株の場合は「TOPIX core30」を用いるのが一般的です。

『ダウの犬銘柄』って何?

ダウというのは、ダウ・ジョーンズ・インデックスの算出に使用され「ダウ工業株30種平均」のことです。「ダウ平均」と省略されることもあります。以前はニューヨーク証券取引所(NYSE)の上場企業のみだったので、また「ニューヨーク・ダウ」、「ニューヨーク平均株価」などと呼ばれることもありますが、現在ではNASDAQ上場企業も含まれています。アップル、アメックス、シェブロン、J&J、コカ・コーラなど、そうそうたる顔ぶれです。

ダウ工業株30種のうち、高配当の株10銘柄を『ダウの犬銘柄』と呼びます。高配当であるということは株価が低迷していると捉えることもできるので、配当と値上がり益の両方を狙う一石二鳥の戦略です。

『ダウの犬銘柄』の投資プロセス

毎年12月31日(最終営業日)に以下のプロセスを繰り返すだけの投資法です。

ダウ工業株30種のうち配当利回りの高いトップ10銘柄をピックアップ
ピックアップした10銘柄、全て同じ金額で購入
翌年まで1年間保有

『ダウの子犬銘柄』というのもあります。『ダウの犬銘柄』10社の中で株価が安い5銘柄をピックアップしたものを『ダウの子犬銘柄』といいます。

『TOPIX core30』って何?

日本株で『ダウの犬手法』を用いる場合は、「TOPIX core30」を用いるのが一般的です。

「TOPIX core30」はTOPIXニューインデックスシリーズの中の一つで、東証一部に上場する全ての銘柄の中で特に流動性と時価総額が高い超大型株30銘柄を抜粋したものです。

ちなみに、TOPIXニューインデックスシリーズとは、東証1部に上場する銘柄を流動性と時価総額を元に7つにグループ分けしたものになります。

TOPIXニューインデックスシリーズ
TOPIX Core30(超大型)
TOPIX Large70(大型)
TOPIX Mid400(中型)
TOPIX Small(小型)
TOPIX 100(超大型+大型)
TOPIX 500(超大型+大型+中型)
TOPIX 1000(超大型+大型+中型+小型)

「TOPIX core30」は、東証一部市場における「核(Core)」の役割を果たす超大型の有名企業が名を連ねることから、特に重要視されています。

「TOPIX core30」の銘柄一覧は「株探」のサイトから見ることができます。
「株探 | TOPIXコア30関連が株式テーマの銘柄一覧」

※株価、配当率は2019年5月10日時点です。

コード 銘柄名 株価 配当率
2914 JT 2,470.0 6.23%
9437 NTTドコモ 2,412.5 4.97%
8031 三井物 1,657.0 4.83%
8766 東京海上 5,460.0 4.58%
8411 みずほFG 167.3 4.48%
8058 三菱商 2,844.0 4.40%
8316 三井住友FG 3,880.0 4.38%
8306 三菱UFJ 523.5 4.20%
4502 武田 4,291.0 4.19%
9432 NTT 4,745.0 4.00%

米国株は1株単位で売買できますが、日本株の場合は売買する際の単位株というものがあり、上記銘柄の単元株数は全て100株です。最も高い東京海上の株を100株買うには約55万かかります。『ダウの犬手法』では、ピックアップした10銘柄、全て同じ金額で購入というのが基本ですので、他の銘柄も約55万前後となるように買い揃えると、トータルで550万必要となります。

かなりの元手が要りますね。

ただ証券会社によってはミニ株という仕組みを導入していますので、それを活用することでもっと少ない資金から始めることができます。

「TOPIX core30」の銘柄をミニ株で購入するには?

オンライン証券のなかでミニ株で購入できるのはマネックス証券、SBI証券、カブドットコム証券の3社になります。残念ながら私がつみたてNISAをやっている楽天証券ではミニ株の仕組みはありません。

3社とも売買手数料は1株単位ですので、100分の1の元手で始めることができます。また、『ダウの犬手法』で年に1回東証の株式をミニ株で売買するなら3社に大きな違いはありません。

ただし、同じ10万購入するとしてもミニ株だと手数料は500円、単元株だと100円程で買えるので、単元株の方が随分割安です。、
資産が増えていくといずれ単元株を中心に売買するでしょうから、その時の事を考えるとSBI証券の手数料が最も安いといえます。

マネックス証券

名称: ワン株
売買単位: 1株単位
手数料: 約定代金×0.5%(税抜)、最低手数料は48円(税抜)

日本株の単元株数の手数料: 100円(10万円)、180円(20万円)、450円(50万円)、1,500円(150万円)

SBI証券

名称: S株
売買単位: 1株単位
手数料: 約定代金×0.5%(税抜)、最低手数料は50円(税抜)

日本株の単元株数の手数料: 90円(10万円)、105円(20万円)、250円(50万円)、582円(150万円)

カブドットコム証券

名称: プチ株
売買単位: 1株単位
手数料: 約定代金×0.5%(税抜)、最低手数料は48円(税抜)

日本株の単元株数の手数料: 90円(10万円)、180円(20万円)、250円(50万円)、1,890円(150万円)

『ダウの犬手法』を用いたTOPIX core30日本株投資まとめ

1株単位で買えますので、現時点の「TOPIX core30」の『ダウの犬銘柄』であれば、最低約5.5万の元手があれば始めることができます。ただしなるべく同じ金額で購入することを考えると20~30万程度の元手があるのがよさそうですね。

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